【意味がわかると怖い話】古代人の贈り物

意味が分かると怖い話

教授は喜び勇んで研究室に飛び込んだ。
1万年前の集落遺跡から、当時のものらしき人骨が発見されたのだ。
連絡を受けた教授は、取るものもとりあえず大急ぎで研究室にやってきた。

研究室のデスクの上には、ひとつの頭蓋骨が置かれていた。
教授は手袋をつけて、慎重に頭蓋骨を手に取った。
特に欠けた部分もなく、1万年前のものとは思えないほど保存状態が良かった。
大きさや形状から、成人男性のものと思われる。
後頭部に陥没した部分があり、これが彼の致命傷になったのだろう。
誰かに鈍器で殴られた跡だとしたら、もしかしたら近くの集落との争いがあったのかもしれない。
想像が膨らむ。

教授は頭蓋骨の歯の部分を観察して驚愕した。
なんと、奥歯のひとつに治療の痕跡があった。
虫歯になった部分が削り取られ、精巧にできた金属の詰め物で埋められている。
1万年前にこのような高度な技術があったとは信じられない。
これまでの学会の定説を覆す大発見だ!
興奮のあまり、頭蓋骨を持つ手が震えた。

そのとき、研究室のドアから助手が入ってきて言った。
「先生、例の遺跡の人骨が届きましたが、どこに置きましょうか?」

ポル子
ポル子

考古学はロマンがあっていいわね。

ナゾおじさん
ナゾおじさん

ブタなのに考古学にロマンを感じるのか。

ポル子
ポル子

だって1万年前の頭蓋骨が、ほぼ完全な形で発見されるってすごくない?

ナゾおじさん
ナゾおじさん

詳しくは知らないけど、出土した昔の人骨って、どこか欠けていたりボロボロになっていたりするイメージがあるな。

ポル子
ポル子

頭を殴られて殺された痕跡があるんだって!
きっと厳しい時代を生きていたのよ。

ナゾおじさん
ナゾおじさん

現代だったら殺人事件だな。

ポル子
ポル子

そして1万年前の人骨に歯の治療痕があったなんて!
歴史的大発見よ!

ナゾおじさん
ナゾおじさん

そんなことありえるかな。
絶対おかしいぞ。

↓↓↓解説↓↓↓

 

 

 

 

 

【解説】
教授が熱心に観察していた頭蓋骨は、遺跡から出土した古代人のものではなかった。
本物は後から助手が持ってきている。
教授が持っている頭蓋骨は歯の治療痕があることから、常識的に考えて現代人のものであり、しかも撲殺された形跡がある。
教授は何かの事件に巻き込まれているようだ。

※この文章はフィクションです。実在の人物・団体・出来事などとは、一切関係ありません。

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