【意味がわかると怖い話】シドニーの友人

意味が分かると怖い話

ユウジはオンラインゲームで知り合った友達だ。
両親の仕事の関係でオーストラリアのシドニーに住んでいるらしい。
今日はインターネットのビデオ通話で、ゲームの話題で盛り上がった。
画面の向こうのユウジは半袖姿で、氷の入ったジュースを飲んでいた。
シドニーは夏の真っ盛りのようだ。

そのとき、僕の携帯電話に他の友達からメールが届いた。
「ごめん、ちょっと待って」
ユウジに断ってから、手早く返信した。
「おい、何やってんだよ」
「え?」
「今、僕と話してる途中だろ?なんで他のやつにメール打ってんだ」
ユウジが急に不機嫌になった。
「いや、ちょっと返信しただけだよ」
「うるさい!バカにしてるのか!」
突然声を荒らげて、ユウジが立ち上がった。
「僕が話してる時は集中しろよ!舐めるのもいい加減にしろ!」
そう叫んで画面から消えたかと思うと、ユウジはナイフを手に持って戻ってきた。
「今からお前のところに行くからな!後悔させてやる!首を洗って待ってやがれ!」
そう言い残してまた画面から消えた。
荒々しい足跡とドアを激しく閉める音を残していった。
僕はあわててビデオ通話をオフにした。
ユウジの態度の急変に驚いて、しばらく胸の動悸が止まらなかった。
しかし、冷静に考えれば、ユウジがいるシドニーと僕がいる東京はおよそ8000キロメートルも離れている。
ナイフを持ったユウジがここまで来ることはまずあり得ない。
僕は少し落ち着きを取り戻して、窓の外の青空を眺めた。
今日もセミの声が騒々しい。

ポル子
ポル子

ユウジくん、怖い子ね。

ナゾおじさん
ナゾおじさん

友達を独占したいのか、ちょっと困った少年だね。

ポル子
ポル子

ナイフを持ち出すなんて、穏やかじゃないわ。

ナゾおじさん
ナゾおじさん

危ないやつだな。

ポル子
ポル子

でも、シドニーから東京までなんて、そう簡単に来られないわよね。
とりあえず安心できるんじゃないかしら。

ナゾおじさん
ナゾおじさん

ところがそうとは限らない。ユウジが意外と近くにいる可能性がある。

ポル子
ポル子

え?どういうこと??

ナゾおじさん
ナゾおじさん

もう一度よく読み返してほしい。ヒントは窓の外だ。

↓↓↓解説↓↓↓

 

 

 

 

 

【解説】
ユウジがシドニーに住んでいるというのは嘘だった。
ユウジは半袖を着ており真夏の装いをしている。
一方、文章の最後で語り手がセミの声を聞いており、こちらも夏であることがわかる。
しかし、東京は北半球、シドニーは南半球にあるため、季節は反対になるはずであり、両方とも夏であることはありえない。
ユウジは意外と近くにいる可能性が高く、安心している場合ではない。

※この文章はフィクションです。実在の人物・団体・出来事などとは、一切関係ありません。

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